上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
大正野球娘。(3)

COMICリュウにて連載中の女流スポ根(だいぶそれっぽくなってきましたよ)漫画の単行本も、3冊目。これで、巻数は原作小説と並びましたね。
社会に大きな変革が訪れているとはいっても、未だ男女が席を同じくすることは認容されてはいない大正時代。そんな中で時流に逆らうがごとく、男子学生に野球で挑戦しようとする女学生達の姿を描いている作品です。
表紙だけ見ると、とてもじゃないけれどそんな漫画には見えないでしょうが……上級生陣はまだしも、猫娘姿の胡蝶に忍者スタイルの鏡子の2人はパッと見だとわけが分かりませんね。

さてちょろっと感想でも、と思ったんですが。最初の話を除いて、この巻に収録されているエピソードはもう毎月のCOMICリュウ感想で触れてるんで、実は書くことがあまりないんですよね……ってことで、雑誌掲載時の感想を少しだけいじってまとめてみようかな。

・#12『怪談眼鏡ヶ淵』

タイトルでも分かるように、作中で最も輝く眼鏡っ娘たる乃枝さん(表紙では眼鏡外してます。ゆるく波打った、長い黒髪の子……クールビューティ!)大活躍(?)なエピソードです。

練習時間を増やすにも団結力を養うにも有意義だということで、学生寮で共に過ごすことになったメンバー達。しかしその学生寮というのが、閉鎖されていた曰くつきの旧館だったわけです。
そこで登場するのが、科学の使徒たる我らが乃枝さん。因縁話や怪談やらで盛り上がりそうになる皆に向かい、「近代合理主義の光の前に蒙昧の闇は振り払われるのよ」とか何とかまくし立てるわけですが、一目で分かってしまうその余裕のなさ。そう、実は乃枝さんってば極度の怖がりだったのです。

キツい練習を提案しながらも、自分はそれには参加しない乃枝さん。勿論、彼女もその間サボッているわけではなく、色々とチームのために献身しているんですが、それでもやっぱり一泡吹かせてやりたい他のメンバー達(特にたまちゃん……表紙で水着を着てる、ぺたんこな方です)は、乃枝さんを驚かせようと画策するんですが……

この話では、ヘアバンドを外した乃枝さんが見られます。これが、表紙のウェーブのかかった髪型とはまた違ってよいよい。髪をかき上げるような仕草をしているシーンがあるんですが、乃枝さんのちょっとした色気が楽しめたりするんですねー。

・#13『ドキっ!娘。だらけの水泳大会 in 大磯の長い浜』

雑誌掲載時は、表紙を飾っていました。

大礒の海水浴場にて納涼……ではなく、足腰の鍛錬。砂浜で運動することで、高い効果を得られるってヤツです。乃枝さん謹製のピッチングマシーン、鉄腕男子2号も登場したりして、彼女のマッドサイエンティストぶりがまたも発揮される回でした。

さて、舞台が海水浴場ということで、勿論メンバーの水着姿が堪能できます。
そこで重要となってくる読者サービスですが、その演出担当は乃枝さん。僕らに向かって「(水着になる必要があるの? と聞かれて)っつかあるイミ絶対必要といえるのよ でしょ?」なんて口走っちゃいます。乃枝さんってば、(一部の)読者の心理が分かってるなあ。もうね、何処までも付いて行きたくなっちゃうわけです。
メンバーの水着姿を下から覗くような感じに描かれているカットもあったりして、伊藤伸平さんの絵が好きな人間にはなかなかなサービス回だったんじゃないでしょうか。僕はかなり満足でした。

ちなみにCOMIC ZINで今巻を購入すると、水着姿のメンバーが描かれたイラストペーパーが貰えます。

・#14『男たちのバカ』

約20ページに渡って2つの男子野球部(小梅に惚れている高原が通う中学校と、晶子の許婚である岩崎の通う中学校のそれ)の練習風景なんかが描かれていて、女子分は非常に少なめです。

そんな中、岩崎の所属する野球部の人間と、レストランらしき場所(原作では資生堂になってます)でランデヴーする乃枝さんが可愛いんですねー。ちょっと髪にパーマがかかった感じで、とっても綺麗。表紙にも載っています。
伊藤コミック版の乃絵さんは普段、長い黒髪をヘアバンドで抑えているだけです。なので、前回、今回と原作同様に三つ編みお下げ姿で登場してたので、はて? と思ってたんですが、髪にゆるく癖を付けるために敢えてそうしてたみたいです。なるほどなるほど。
それにしても、この話の乃枝さんはとっても推せるなあ。

#15『彼女が眼鏡をはずしたら』

乃枝さんと、朝香中学(晶子の許婚である岩崎の通う中学校)野球部の捕手である北見のランデヴーの様子やら、少し本格的になった野球の練習やら。
原作では、ランデヴー時に乃枝さんの正体が割れてるような描写は(多分)ありませんでしたが、こちらの北見は乃枝さんを手玉に取る程のやり手というような感じに描かれていて、強敵だなあと思わせます。

しかし今話の注目点は北見のキャラ云々よりも、2人の別れ際でしょうか。
伊藤コミック版の北見はちょっと不細工気味な顔の作りだったので、原作にあるように2人がイイ仲になれるのかなあ、なんて思ってたんですが……その顔が乃枝さんの好みだったことが発覚するシーンには笑ってしまった。一昔前の少女漫画よろしく、バックに花が散ってたりするのはまだ我慢できるんですが、北見の微妙な不細工っぷりがその背景と不釣り合いで不釣り合いで(笑

それにしても、乃枝さんの好みの男性の「顔」については既に伏線が張ってあったのには驚かされました。しかも割とハッキリと、2度に渡って。この辺りは、原作を上手くアレンジしてあって非常に面白いです。

#16『魔球に近い』

雑誌掲載時は、センターカラーでした(単行本最初のカラーページと同じ絵柄です)。キャッチャー姿が様になってきた感じの、凛々しい小梅です。

今話は、胡蝶がポニョのテーマソングの替え歌らしきものを口ずさみながら硯で墨を磨っているシーンから始まります。彼女が家族に向け、チームメイト達のことを書いた手紙の内容に沿って、だいぶ形になってきた各キャラの練習風景が描かれていくという構成。

原作では触れられていなかった巴(表紙で手裏剣を持ってる女の子。カッコイイ)の投球練習だとか、鏡子の守備での動きだとかを、きちんと補完しながらも面白おかしく読ませてくれるので、ありがたいことです。
それに加えて女の子同士のかしましい感じもしっかり出ていて、こういったストーリー自体はあまり進展していないエピソードも、結構好きだったり。

#17『愛のカタチ 人のカタチ』

安定して落ちるようになってきた晶子(表紙でボールを持っているお嬢様)の球をなかなか捕球できない小梅に、打撃が全くモノにならないことに焦るたまちゃん。そこでお雪(表紙・水着姿……胸でけえ)に吹き込まれた乃枝さんが提案したのが、ピッチングマシーンの球をキャッチする小梅の眼前で、たまちゃんにバットを振ってもらうというもの。
傍目に見ると小梅の集中力を高めることと、たまちゃんの打撃力の向上に繋がって一石二鳥っぽいんですが、実際のところたまちゃんのバッティングは望み薄。乃枝さんもそのことを把握していて、練習終了後にはたまちゃんもそれを知らされます。

勿論、その話を聞き気を悪くするたまちゃん。まあ小梅の練習にいいように使われた形になってしまったことよりも、自分は試合には役に立たないということをハッキリと思い知らされたその悔しさの方が強いんでしょうが……
そして皆から離れた場所で1人涙を拭うそんな彼女を慰めに行くのは、その親友であるところのお雪。たまちゃんの打撃には期待できないこと、それを小梅のために利用することを乃枝さんに提言した彼女こそが、ある意味たまちゃんを泣かせてしまった原因。
ですが、たまちゃんを用いた練習法の提案にしろ、その終了後の事情説明にしろ、損な役回りを乃枝さんに回しているため、たまちゃんはお雪のフォローを素直に受け止めることができます。
勿論、たまちゃんの士気を削ぐことなくチーム全体の力を底上げし、チーム内での役割が皆それぞれに異なることをしっかりと意識させる、そういった点を意識してのお雪の言動だとは思うんですが、それと共に自分とたまちゃんとの仲を深めてしまう手管はさすが。

まあそんな感じで、たまちゃんとお雪の関係性が楽しめる回でした。全く関係ありませんが、悔し泣きするたまちゃんが可愛い。今巻では一番好きなエピソードです。



最近は雑誌を買う度に感想を書いてる作品なんで、単行本のそれはちょっと手抜きっぽくなってしまいました。まあ仕方ないか。

伊藤伸平さんのサイトはこちら→"伊藤伸平OFFICIAL HP"

関連:『大正野球娘。』感想(1)(2)

そういえば、この伊藤伸平さんのコミック版とは別に、原作3巻『帝都たこ焼き娘。』が"エッジdeデュアル王立図書館"内でコミカライズされましたね(こちら)。
漫画を担当されてるのは、よねやませつこさん(サイトはこちら→"月蝶石")です。これはこれで、剣呑な雰囲気がところどころに感じられてなかなか面白いなあ。



以下、ものすごく久々な拍手レスです。
スポンサーサイト
テーマ:漫画の感想
ジャンル:アニメ・コミック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。