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Sweep!!(1)

コミックバーズにて連載中の女子高生×カーリング漫画が、単行本化。
温泉街としての賑わいが遠い面影となりつつある見並町に生まれ育った女子高生、里子はひょんなことからカーリングに挑むことになって……といった感じで始まる作品です。

主な登場人物紹介と第1話の一部がバーズの公式ページで読めますので、どうぞ。

主人公である里子が、なかなか魅力的。
近所のご老人と仲良く、「かき氷無料券」を賭けての囲碁勝負……なんて女子高生はなかなかいないと思うんですが、そんな姿が割としっくりくるのが彼女の面白いところです。
座布団にちょこんと正座して納まり、せんべいを頬張り茶をすすり、一人称は「わし」で、吹き出しの外で漏らす笑い声は「フォフォフォフォ」。実年齢は相当なモノで、いわゆるロリババアなんですなんて言われても一瞬信じてしまいそうな空気を纏っているんですね。

とはいえ、彼女にも年齢相応の若い悩みのようなモノがある様子。
高校卒業後、東京に出るとか地元に残るとかそんな話を楽しげにしているまつりと亜由美から一歩引いて、「これから夏休みなのに この気持ちは何じゃろ?」と胸中で呟くシーンにしろ、そのことで2人に置いていかれるような気分を味わっていることにしろ、自分だけが空っぽなんじゃないか、ここから進めないんじゃないか、といった感覚が彼女の中で澱のようになっているんじゃないかな、と感じさせるんですね。

そんな彼女の前に突如として現れたのが、「カーリング」。見並町と紀田町の境目に噴出した源泉の所有権が一体どちらの町にあるのかを、カーリングで勝負して決めることになったので、源泉発掘者である里子には見並町代表になってほしいと頼まれます。
ある意味では自らの手で手繰り寄せた、もしかしたら"充実した夏休み"を手に入れられるかもしれない、見知らぬ競技との出逢い。心に居座るもやもやを吹き飛ばし、まつりや亜由美との間に感じてしまった距離を縮めるために、里子はカーリングに挑むことになるのです。

さてこの里子、ご老人に可愛がられているところからもその一端が窺えますが、誰にも分け隔てなく接することができる子です。スルッと人の心の中に入り込んで、居場所を作ってしまうタイプ。
そんな老若男女問わずに仲良くなれる彼女だからこそ、カーリングなんていうマイナーな競技に人を巻き込んでも違和感がないんだろうな。(他にも目当てがあるにはありますが)まつりと亜由美にしろ、里子としか親交がなかった英子にしろ、里子がそこにいたからこそ交わって、共にカーリングに臨むことになったわけです。

年寄りくさいかと思いきや、無意識的な部分には青春時代特有の焦燥感みたいなものも持ち併せている里子が、何か漠然としたものを手に入れるために新しい世界にぶつかっていくというその構図を見てると、たまらなくワクワクしてきます。
青く瑞々しい学生生活や、熱さを秘めたスポーツを描いている作品が好きだっていうのもあるんですが、それより何より里子の魅力に僕も虜になってしまったからこんなに入れ込んでるんだろうなあ。

とまあこんな具合に、カーリングに出逢うまでの過程がちょっと不自然ではありますが(笑)、それを補って余りある今後への期待感があります。試合が始まったらどうなるんだろう、楽しみだなあ。



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テーマ:漫画の感想
ジャンル:アニメ・コミック
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