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中央モノローグ線

まんがライフオリジナルで連載されていた4コマ漫画が、単行本化されました。
JR中央線沿いの8つの町(中野~武蔵境)に住む8人の女子のモノローグが、町の風景と共に描かれている作品です。

全編を通してほとんどキャラのモノローグで話が進められるので、ちょっとした慣れは必要でしょうか。といっても、絵だけでオチがついてるものも多いので、単純に文字数の多い4コマに慣れる、とかその程度の話です。
で、全体的に用いられているネタは割と大人しめなんじゃないかな。他の小坂作品に比べても、やや地味に感じてしまいます。それでも勿論ネタの処理は丁寧ですし、結構笑わされてしまうんですけどね。
そして総勢8人のヒロインですが、各々の掘り下げが少なめで物足りなさを覚える方もいるかも。単巻で終了なので、愛着が湧きそうになるところで終幕という形になってしまい、その辺りの寂しさもないことはないです。

……なんてことを書くと「それ面白かったの?」と言われてしまいそうですが、個人的には非常に楽しめました。いや、ホントに。雑誌で連載されてた時から人気があった(ような気がする)だけあります。

ヒロイン達のモノローグ、そして共に描かれる風景が、彼女達の住んでいる町のカラーを上手い具合に表現していて、その町の空気感みたいなものを味わわせてくれるのがイイ。絵の描き込みの細密さだけがリアリティを作るわけじゃないんだよなあ、とまあ当たり前のことなんでしょうが感じさせられました。

そして、描かれる町のチョイスが絶妙。これが山手線沿線や地下鉄、都電の走る町だったら、それはそれで味があって面白いんだろうけど、自分の過ごす日常に想いを馳せたくなるような読後感は生まれなかったんじゃないかなあ。
作中でも描かれていますが、中央線って真っ直ぐ一本の線がずーっと走ってるんですよね。それはもう愚直さを感じさせる程に一直線。そんな直線の上に小刻みに駅が設置されていて、その1つ1つに微妙に違ったカラーがある。だからこそ中央線に乗ると、その沿線に住んでいる人達の生活がちょっとずつ異なっている様子が、地続きになって見えるように思えたりするわけです。

そして何より僕がこの『中央線モノローグ沿線』に惹かれたのは、僕もいわゆる"中央線文化圏(何かの雑誌では、中野~国立辺りを指してました)"に、かれこれ十数年間暮らしているからなんだと思います。
この作品では特にアングラというか、カウンターカルチャー的な空気を色濃く残している、ややコアめな"中央線文化圏(中野~武蔵境。個人的には、作中で武蔵境在住のキョウコが言うように三鷹と武蔵境の間で分けるのが一番しっくり来るように思います)"を舞台にしていますが、僕はその外側の「普通の街」で日々を過ごしながら"中央線文化圏"に長いこと触れてきていて、実を言ってしまえば、昔はキョウコみたいに壁の向こう側(三鷹以東)への憧れを持っていたりもしたわけです。
そういった記憶であるとか、中央線沿線への愛着であるとかを、彼女達のモノローグを読んでいる内に喚起させられてしまったんですよね……

勿論、中央線には乗らないって方でも十分に楽しめる作品だと思います。中央線沿線もなかなか面白そうじゃん、なんて感じてほしいな。

ちなみに単行本発売に併せて「中央線フェア」なんてのも開かれているようですよ。
たまにしかライオリをチェックしていなかったため、実はこのフェアのことを知らなかったんですが、昨日たまたま吉祥寺に来ていた友人と某回転寿司屋で「これで全品…130円か あんがい安いね」なんて口走る遊びをした後、啓文堂をぶらぶらしてたらサイン色紙を発見した次第。僥倖ってヤツですね。まだサイン本もちょっと残ってたので、お近くの方は様子を見に行かれてはいかがでしょうか。

小坂俊史さんのブログはこちら→"新しい冷蔵庫"
テーマ:漫画の感想
ジャンル:アニメ・コミック
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