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『見かけの二重星』第2話目当てで、Kissの最新号を買ってきました。『見かけの二重星』以外の作品も楽しく読めるものが多くてありがたいです。この雑誌に掲載されているとは知らずに、単行本を買っていた漫画もありました。

というわけで、短めに感想を。

・『見かけの二重星』/つばな(#2『二重登校』)

今回もセンターカラー。こうやって大きな画で見ると、綾子のビジュアルは金やんに近いですね。

中身は金やんに比べると少しばかり抜けてる感じ。今話ではサブタイトル通り、分裂してしまった2人の綾子が一緒に登校してしまったり、それを友人に突っ込まれた際に「コイツはにせものだ!!」なんて変なごまかし方をしてしまったりと、彼女のキャラクターがちょっとずつ掴めてくる展開が繰り広げられていました。ただ、作中で彼女が心配しているように、2人に分かれたことで注意力なんかも半分になってるんだとしたら、仕方が無いことなんだろうな。
ところで、本当に能力も分割されてしまうんだとしたら、人手が足りないという理由で自らも分裂した物質転送機の制作者の頭は残念なことになってしまうわけで、そうしたら研究とか上手く進まなそうで大変だなーとか思ったり思わなかったり。

そういえば少女漫画らしく(と言ってしまえる程、その手の漫画は読んでいませんが)、この作品には恋愛要素も絡んでくる様子。今話では、綾子が同じ放送部である道川先輩に淡い恋心を抱いていることが明らかになるわけです。道川先輩も綾子のことを意識しているようで、休日に映画観覧の誘いを口にしてみたりで、相思相愛っぽい感じ。
ここで問題になりそうなのが、もう1人の綾子はどうなるの?という点。デートの約束に舞い上がる綾子は道川先輩に「明日の私には秘密にしててもらえませんか?」なんて口止めまでして、もう片方の綾子にはこのことを伏せるわけですが、実際に出かけるに当たって上手く彼女を足止め出来るのかな。仮にそれに成功しても、道川先輩との関係が進展していけば、遅かれ早かれバレてしまうと思うんですよね。こういうのも三角関係といえば三角関係なんだろうか……恋のライバルは自分か。

話の本筋とはあまり関係ありませんが、綾子の友人の雪ちゃんがとても可愛らしい。
綾子が片方の綾子を指して(ややこしいですね)偽物だ、とわけの分からん発言をしているのを受けて、「これが話にきくオレオレ詐欺ってヤツなのっ!?」なんて更に輪をかけて間の抜けた台詞を口にする、ちょっと天然な感じの女の子です。
ややふっくらめした顔と、毛先が丸みを帯びたボブ(で合ってるのかな)の髪型、くりっとした瞳がとてもいい具合にマッチしていてビジュアル的にも推せるんですね。制服のネクタイをゆるめず、きちっとしているところも微妙に真面目そうで良い良い。カラーでの登場を祈ります。

更に本筋から離れますが、『第七女子会彷徨』の美球高校には制定の通学鞄らしきものがありますが、こちらではどうなのかな、というちょっとした疑問が湧きました。綾子と雪ちゃんの持っているものが違うんですよね。

この第2話を読んでいて、ふと藤子・F先生の『ふたりぼっち』で、恋愛であったり運動であったりでパラレルワールドを行き来出来るもう1人の自分と差別化を図っていくような展開があったことを思い出しました。
全集を購入する際の足しにしようとPERFECT版を売ってしまったので、タイトルが思い出せず難儀した……うぅ、今からでも買い戻したい……

関連:『第七女子会彷徨』感想(1)
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ひかるファンファーレ(2)

まんがタイムジャンボにて連載していた4コマ漫画の単行本。
とある高校の吹奏楽部を舞台に、ちっちゃな女子高生・ひかるが、不釣り合いな程に大きな楽器・チューバ片手に奮闘する様子が描かれている作品です。

試読はこちらで。

チューバと言う圧倒的な存在感を誇る楽器を、かなり小さな女の子であるひかる(彼女がその気になれば、チューバの陰にすっぽりと隠れる事だって出来ちゃうぐらいに大きさに差があるのです)が苦労して扱っている姿が、何だかちぐはぐでとても可愛らしい。
普段の不人気ぶりとは反対に、写真撮影の際には、一緒に写ると小顔に見えるから、肘置きになるから……なんて他の女の子達もチューバをちやほやするわけですが、普通の女子が小顔に写ったところで、小柄なひかると巨大なチューバの組み合わせの前には無力……なんて思わせる程に、チューバを抱えたひかるはキュートなんですね。

そんなひかるですが、彼女の魅力はその可愛らしさだけではありません。
チューバを上手く操れるように日々頑張ったり、その頑張りの中でチューバへの愛情を育んでいったり、とても努力家なんですよね。彼女のそのひた向きさは、僕にとっては馴染みの無いはずのチューバを、何となく身近なものであるかのように感じさせてくれます。読み進める内に、触れた事も無い無機質な巨大金管に愛着すら湧いてきてしまったのは不思議。
所々で、チューバの不便さやら何やらにも触れていて(例えば、その重さのせいで、女の子であるにも関わらずひかるが妙に力持ちになってしまって、そのことで軽く悩んだり……)、チューバが手放しで素晴らしいもののように描かれているわけではないので、ひかるはそんなチューバにどうして夢中になれるんだろう、なんて具合に興味がそそられるというのもあるのかもしれません。

さて、この作品は吹奏楽部そのものを描いた話でもあるので、そこには勿論チューバ以外の楽器を担当する生徒達がいます。その中でも特に出番が多く与えられていて、単行本のキャラ紹介表にも載っているのが以下の4人。

部のアイドル的存在、アルトサックス担当の結衣。そんな彼女はいわゆるちょい腹黒系キャラなんですが、ひかるとは結構仲良くやっていて、微笑ましいシーンもちらほら。

結衣をライバル視していて、田舎から彼女を追ってきたホルン担当の亮子。結衣が田舎では怪力で恐怖を撒き散らしていただとか、本当は腹黒い性格であるだとか、そういったことを知る彼女は、何かと結衣の優位に立とうとしますが、一枚上手な結衣には歯が立たず……ちょっと応援したくなる、なかなか可愛い子です。ちなみに自分では気付いていないみたいだけど、胸は結衣よりかなり大きめ。そうか、ホル(スタイ)ンってことかとか考えた僕は最低ですね(←×

モテたい願望が強めなお気楽娘、トランペット担当の真紀。吹奏楽部に入ったのも、ある種のステータスのためなんて発言をしちゃう彼女ですが、割とアホっぽいので憎めないキャラに仕上がってます。2巻ではやや出番が少なめ。

吹奏楽部の星、トロンボーン担当の黒田くん。ひかるが憧れる奏者の息子。卓越した実力の持ち主でありながら、どうして普通の高校の吹奏楽部に所属しているのか……という謎は今巻で明かされます。ムード演歌が好きだったり、花見に抹茶を点てる道具一色を持参してきたりと、渋い趣味が魅力的。

僕は音譜を読む事すら出来ない類の人間なので、以前は音楽を扱った作品には興味が無かったんですが、最近はこの『ひかるファンファーレ』を始め、僕の心をくすぐる漫画が出てきて、ちょっとその手のジャンルにも関心を持つようになってきました。まあさすがに、今更何かしら楽器に触ろうと言う気力はありませんが……



田川ちょこさんのブログはこちら→"CHOCOCHI"
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『孤独のグルメ』ドラマCD vol.2が発売になりました。今回も秋葉原のアニメイトにて購入だったんですが、前回と違い発売から数日経っているにも関わらず何枚か在庫が。vol.1に比べると入荷数が多かったんだろうなあ。

大きいジャケット画像はキャラアニ.comで見られます。

ジャケットが江ノ島での食事のシーンなのに、江ノ島のエピソードは収録されてないぞ!とお怒りの皆さん(そんな人いない気もしますが)、ちょっと冷静になってもう1度イラストをよく見てみましょう。これ、本編でゴローちゃんが食べていたメニューとは違うんですね。まず、「ハマグリ3つで850円というのもなぁ」なんてことを言われていた焼きハマグリがテーブルに見えます。また、お盆の上のメインらしき料理が何らかの切り身で、これはゴローちゃんが食べていた江ノ島丼よりもむしろ、一緒に店に居合わせた老夫婦が食べていたものに近い気がします。
本編でのゴローちゃんの食事、そしてこのジャケットに鑑みるに「ああ、こう注文しておけば良かった」というゴローちゃんの妄想が具象化したとかそんな感じと見た!

以下、収録されている話についてのメモ書きみたいなもの。
そういえば、OPソングが独立したトラックとして収録されています。カラオケに入る日も近いな。

・『東京都練馬区石神井公園のカレー丼とおでん』

原作には、休憩所の注意書きに「寝ないでください」とあるのをうとうとし始めたゴローちゃんが見てハッとするシーンがあるんですが、ドラマCDではカット。その分セッちゃん(休憩所に勤めるオバさん)の「ちょっとオジさん、寝ないでちょうだい!そこに書いてあるでしょ!」という台詞が増えていて、それを聞いていたゴローちゃんが「寝ちゃいけないんだった」と気付く……といった流れに変わっています。
変にモノローグで注意書きを読むよりは自然な感じでイイかなとは思うんですが、この台詞のせいでセッちゃんのイメージが結構キツイものになってしまいました。
どうでもいいんだけど、ゴローちゃんがマーくんのお母さんのお尻を横目で見てるシーンが完全カット。「俺は煙草を吸いながら、彼女の尻を見ていた」ぐらい言ってくれると信じていたのに……



・『東京都渋谷区百軒店の大盛り焼そばと餃子』

ストリップ劇場が潰れていて、結構残念そうなゴローちゃんに吹いてしまった。

何度も読んでいる漫画に音声が付くと、どうしても違和感を覚える部分もあるとは思うんですが、個人的にはこのエピソードに登場する、餃子を焼くオジさんの声が若くて力強い点がちょっと引っかかりました。もう少し歳が行って落ち着いた感じかなー、と思ってたので……まあ大したアレではないです。何度か聴いている内に抵抗無くなってきましたしね。



・『東京都杉並区西荻窪のおまかせ定食』

冒頭で、田中さんの小松菜(原作では230円。オーガニック的な何か……)が登場。そうかー、ちゃんとした契約農家だったのか。

さて上で音声云々と書いてますが、最も違和感があったのが本エピソードに登場する、自然食レストランのお姉さんの声でした。何だか若々しくて、妙に気さくに聞こえるのです。とてもじゃないけれど、原作に出てきた「客を見下ろしているような」あの陰気な顔をした女性の声だとは思えません……きちんと店員教育を受けた、スマートなお姉さんといった感じ。

他に気になった点としては、大根の糠漬けが、何故か粕漬けになっていたこと。ここを変えることに何らかの意味があるんでしょうか。自然食には疎いので、イマイチ分からない……
あとアレ、「子供の頃キライだった味」というのはこの"おまかせ定食"全般を指すものだと思ってたんですが、ドラマCDでは「そうだ、ひじき……これは子供の頃キライだった味だ」なんて、ただひじきが嫌いだった子供みたくなっちゃってますね。
そして、ここは原作通りですが、"イワシと大根のカレーライス"を注文するゴローちゃん。"イワシと野菜のカレーライス"とは別物なのかなあ。

・『東京都内某所の深夜のコンビニ・フーズ』

「トホホ 渚ゆう子……か」がカット!勿論『京都慕情』も流れてきません。これは渚ゆう子さんのファンと『孤独のグルメ』ファンを兼ねている人には、とても辛い展開ですね……と、渚ゆう子さんのことを全く知らない世代の僕が言ってみます。



・『東京都武蔵野市吉祥寺の廻転寿司』

「日本のハンバーガーショップってなんでこんなにガキ臭いんだ」とは、中学生や高校生で溢れ返っている駅付近にあるマックを指しての台詞。そうそう、この店は若い人がたくさんいるんですよね。サンロードのマックよりは席が取り易かったので、僕も中高生の頃は時折利用していた記憶があります。

店員に大トロとアワビを頼んでみたところ、返事してもらえない我らがゴローちゃん。すると他のオバさんのところには大トロとアワビが渡されて……これを見たゴローちゃんの焦り方というか何というかが非常に面白い。「おっ……ちょっ……」なんて、原作のそれを遙かに上回る必死さが感じられるのです。
原作のこのエピソードではゴローちゃんのキャラクターがまだ固まっていないのか、ややニヒルさが強いように思うんですが、ドラマCDではすっかりテンパってしまっていて、親しみ深いオッサンになっていてイイですね。逆に、ゴローちゃんの隣に座ったオバさんは妙に嫌味なキャラになってしまってますが。

ところで「タコハダメ」な外人の声優って、呉さんの人と一緒なのかな?呉さんみたく、もっと胡散臭いのを期待してたんですが。



・『京浜工業地帯を経て川崎セメント通りの焼き肉』

ついに来ました「うおォン」。ドラマCDが発売されるというのを知った時、聞いてみたい台詞としてパッと思い浮かんだのがこれだったので、ついに……感慨深いです。

小山力也さんのコミカルな演技が、ご飯を口にした時の喜びようや、1人焼き肉の忙しさについ笑ってしまうところなどに非常にマッチしていて、原作以上にゴローちゃんに親しみを覚えたエピソードでした。

どうでもいいけど、店員の態度が偉そうでイラッとします(←×



ジャック・バウアー風のアレは、きっと誰かが面白い感想を書いてくれるだろうから割愛。一言しておくと、「タコハダメ」な外人は髭面のせいで中東の人っぽく見えるから、単なるスパイとかじゃなくてもっと過激派なこう……アレとして捉えるかなあ、なんて思ってたんだけどさすがに無理か。

というわけで、相変わらず突然声が裏返るゴローちゃんがとても親しみ易い一品でした。第1弾を購入した人なら間違い無く買ってるとは思いますが、『孤独のグルメ』のファンアイテムとしてはとてもイイ出来だと思います。

関連:ドラマCD! そういうのもあるのか(『孤独のグルメ ドラマCD』)
・『明日もひまわり荘!』/松田円

春になり、みずきの通う大学にも新入生が入ってきました。みずきがひまわり荘に越してきてから、もう1年近くが過ぎているそうです。

花見がしたいということで、一応の名目としてみずきの歓迎会を提案するはなさん。既に1年程経っていることを指摘されて、「大丈夫よ ついでだから!」なんて……ある意味では気を遣ってくれているんだろうけど、結構酷い発言を素でしてしまうはなさんが可愛い。



・『マチルダ!-異文化交流記-』/茶崎白湯

マチルダちゃんはとてもちっこいので、前に人が座っていると黒板が見えないんじゃ……なんて心配をされてますが、そこはマチルダちゃんのことなので、抜かりありません。360度を写せるカメラを教室の天井に設置し、その映像を机に置いてあるモニターによってチェック出来るような環境を整えてあるのです。一体彼女は、教室内の何を見ようってんでしょうか。
科学の授業では爆弾の材料になる物質の話題になると異常なまでに熱心にノートを取っていたり、あや以外は誰も突っ込まないけれど、相変わらずの不気味な行動が目立ちます。



・『球場のシンデレラ』/小坂俊史

ついにチーム内でも、クビになる人が。そう、お気楽そうに見える東京メルヘンズにおいてですら、プロの道は厳しいものなのです。主に、1台しか無い移動用バスの収容員数的な問題で。

前回負った指の怪我が治り切らず、未だに練習に参加出来ない桶川さんですが、今回は心をビシッとさせるためにユニフォームに袖を通してみます。そして腰をやってしまいます。Oh……



・『先生のたまご』/みなづき忍

体力測定と健康診断が行われています。どう頑張っても小学生女子にしか見えないたまご先生の身体能力が、恐ろしく高スペックであることに驚きを禁じ得ない……色々と中身が凝縮されてるのかもしれません。



・『花咲だより』/高原けんじ

現在住んでいるボロアパートが取り壊されるとのことで、新しい部屋へと引っ越すことになった梅ちゃん。
そんな彼女の引っ越しを、咲太達が手伝うことに。ここでの梅ちゃんの、咲太と、その友人への態度がちょっと違って面白い。咲太の申し出に「ありがとうございますっ」と返している時は両手をグーにして胸の前で組んでるわ、少し華やいだ感じのトーンが貼られてるわと、何だか乙女な感じです。咲太とランチを食べたことを記した日記には、ハートマークなんて付けちゃってるし……



・『SPさん』/袖山リキ

こちらも引っ越しネタ。
マチとSPさんが暮らす部屋の隣に、ちょっと抜けた感じのイケメン・桜井さんが越してきます。
マチが彼の話ばかりして、彼に夢中なことにちょっとジェラシーを覚えているSPさんが可愛い。SPさんにはマチを守るという役目が一応あるわけで、そのマチがSPさんのありがたみを感じてくれないのは困るのかもしれません。



・『花の委員長』/大西輪

相変わらず花のアホの子っぷりが光ります。
今話ではそれだけでなく、甘えん坊というか委員長にべったりな面を見せてくれたりも。委員長が見つからないことにパニクって、校内放送を使って呼び出すなんてなかなか可愛い(けど傍迷惑な)ところあるじゃないかー。



・『アサヒ!~動物園に行こう~』/吉田仲良

あさひファミリーの他にも人語を解する動物はいます。それが広子という象と、その息子。この広子が初登場時から妙に威圧感があって怖いのです。ライオンである太郎のそれですら、広子の足元にも及びません(そもそも太郎に威圧感なんて無いという話もありますが)。
今話では、出張中(種付けのため)である夫が、婿入り先のメス象にデレデレしている姿をテレビで見て静かに怒ってらっしゃいます。このプレッシャーと戦いながら日々を過ごさなきゃならんとか、何だか息子象が可哀そうになってくるな……

関連:『アサヒ!~動物園に行こう~』感想(1)
テーマ:漫画の感想
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三色だんご(3)

まんがタウンにて連載中の4コマ漫画の単行本、3冊目。
ズレにズレた母娘の織り成す、傍迷惑な日常を描いている作品です。

売れない女優ながらも異様にプライドが高く突飛な言動が目立つなでしこを始め、その恋人でドMでファッションセンスゼロな市川さん、とにかくのんびり異常なまでのマイペースっぷりを発揮するはこべさん、ツッコミをこなしつつもやっぱり何処かオカシイよもぎの4人が主人公格。基本的には彼女達だけで話を回していて、とにかくテンポの良い会話とハイなノリが特徴的です。
シリアスなエピソードは皆無に等しい(今巻にはほんの少し含まれてますが……)ですし、BL作品に出てきそうなイケメン同士のちょっとした絡みも無いので、イロモノ揃いの山田まりおさんの作品の中では、かなり気軽に読める方なんじゃないかと思います。

奇人揃いの登場キャラの中でも一際異彩を放っているのが、長女のなでしこ。
時折獲得した仕事でも、とにかく場当たり的な行動が目立ちます。そもそもよくオーディション通ったな……と言いたくなる程の仕事ぶり。そんな彼女は今巻ではほとんど仕事が無く、主にプライベート方面で活躍しています。
家に置いてあるネズミ捕りに引っかかったり、親知らずを抜いたら何故か顔全体がぱんぱんに膨れ上がったり(某アンパンの人みたいになってます)と、言動でない部分でも笑わせに来る彼女のアグレッシブさには惚れ……ないか。

そんななでしこの母親でありながらも、全く異なってゆるーい空気を身に纏っているのが、マイペースな未亡人・はこべさん。
その天然ママっぷりはたまりません。親戚に借りた別荘に遊びに行っても、何故か持参している飯盒でご飯を炊こうとしたり、作り過ぎたおせちを重箱に見立てた引き出しに盛り付けてみたり……山田まりお先生が描く同じタイプのキャラである『ママさん』の和美さんよりも、個人的にはこちらの方が好き。娘達とのんびりと暮らしているだけなので、背負ってるものが少なくて気楽に見えて、そこが和むんですよね。

さて、なでしこには市川さんという、同じく売れない俳優として頑張っている彼氏がいます。なでしこに虐げられつつも付き合いを続けているだけあって、これが非常にマゾい。時には、右の頬をぶたれれば左の頬を差し出すような精神の持ち主です。
そしてファッションセンスが酷い。とはいえ、そのヘタレっぷりと妙にマッチしているからたまりません。「巻き貝」という文字と小さな巻貝がプリントされてるTシャツを着こなせるのは、市川さんだけ!

そんな彼がひょんなことからメジャーなドラマに抜擢され、人気が少しずつ出始め、共演者の人気女優(これがまた恐ろしくドSな女性。酔うと本来の意味で相手を食うのです……よく考えたらこれ、ドSとは関係ないですね)との関係が噂されるようになり……とまあ、この作品にしては珍しく少しシリアスなエピソードが描かれているのがおの3巻なわけです。
ただ、そんな空気を物ともせず各所で笑わせてくれるので、ハイテンションなギャグが好きな方にはオススメな作品。



山田まりお先生のサイトはこちら→"まりお御殿"(BLネタは隔離されているので、興味ない方はクリックせんようにしましょう)
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